この発見はすぐにメディアの注意を引き、この病気に「ヤッピー風邪」という俗称がつけられた。
この疾患にはつねに論争が渦巻いていて、メディアはCFS患者と医師たちの対立意見を浮き彫りにしている。
患者たちはたいてい自分たちが怠惰という不当なラベルをつけられていると感じている。
彼らは、CFSには物理的原因があり、たぶんウイルスであろうと信じている。
これと対照的に、多くの医師たちは、この疾患には心理学的な基礎があると感じており、その症状の点で、また女性患者の多い点で、抑鯵症に似ていることを指摘している。
メディアの誇大な宣伝にもかかわらず、CFSの罪をウイルスに着せる証拠は説得力を欠いている。
患者のほとんどは彼らの病気の始めにウイルス感染があったことを指摘するが、ふつうの人なら年に二~四回ウイルスに感染しているので、この符合は驚くべきことではない。
EBV(Eーバーウイルス)とエンテロウイルスは、犯人として提案された最も新しいものである。
EBVによって引き起こされた伝染性単核球症が疲労を引き起こし、これがおよそ一0人に一人は六か月以上にわたって持続することは疑いがない。
しかし大方のCFS患者では、その始まりはEBV感染とも伝染性単核球症とも無関係である。
もちろん、健康な成人の九0パーセントと同じく、CFS患者のほとんどすべてはEBVに持続的に感染しているが、最初の感染は彼らの疲労に何年も先行しているので、潜伏性EBVはふつう彼らの免疫系によって制御されている。
エンテロウイルス、とくにコクサッキーウイルスB4は、心臓と骨格筋に感染して心筋炎と筋痛を引き起こすことがあり、また中枢神経系において脳炎を引き起こすこともある。
したがって、このウイルスがMEの原因として第一候補であることは明白である。
それに、先述した一九八0年代に実施の調査結果は、多くのCFS患者が、彼らの筋肉中の持続性エンテロウイルスによる、進行中のコクサッキー感染の証拠をもっていることを示していた。
しかしながら、これらの調査はしばしば計画が綴密ではなかったうえに最近の研究による立証もなされていない。
目下、私たちはCFSの原因を知らない。
しかし疲労状態には多くの異なる原因があることを考えると、いくつかの原因がCFSの部類にひとまとめにされるかもしれない。
しかしながら、患者のおよそ半分は臨床上抑諺症であり、彼らの症状はしばしば坑諺薬によって改善もしくは治癒するので、これらの症例では、少なくとも、おそらくストレスによって沈殿した精神医学的な要素があると思われる。
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